BOOKSHOP Kasperブックショップ カスパール

2013/10/27

5つのovoj

わたしが初めて温又柔さんの文章に出会ったのは、「たった一つの、私のものではない名前」というZINEを読んだことがきっかけでした。
「正しい日本語なんて、ない」
台湾人のご両親の元で3歳のときから日本に暮らす温さんの文章にわたしは「ことば」の意味を強く揺さぶられました。
その温さんがエスペラント語で作詞を手掛けられた楽曲CDが収められている本が宮沢賢治の銀河鉄道のサイドストーリー『ミグラード』です。
カスパールでは今繰り返し繰り返し、このうたが流れています。


『ある対象について、強く思えば思うだけ、対象は遠ざかりすべてはよくわからなくなってしまう。愛があっても、なくても。考えれば考えるだけ、かえって考えきれない部分がひろがる。きみと対象とのあいだには絶対的な隔たりだけが、深い谷間としてひろがる闇だけが、きみを呑み込もうとしてぐんぐん成長する。ただ走りつつける列車の前後だけに、まるでつかのまの偶然の橋のように線路がぼうっと現れて、それがきみをどこかに連れてゆく。彼岸、つまり意識の向こう側を見せてくれるか、少なくともそれを予感させてくれる。星が降る夜の平原や海岸に。春、夏、秋、冬、すべての季節と、その止まることを知らないサイクルのむこうに。
昨日に別れて、少しでもよい明日を作りだすために。きみは渡り鳥として飛ぶか、それとも小さな橋を作るのか。いずれにせよ、合言葉は「渡り」となるだろう。』
(ミグラード あとがき 管啓次郎 より一部抜粋) 


震災後に出会った本の中のことばたちがカスパールを作り、本当に思いがけないほどのたくさんの人と今までに出逢うことが出来ました。


ミグラードの部屋、残席僅かとなりました。
明日と明日をつなぐ橋の場所へ、お待ちしています。

*ミグラードの部屋*
日時:11月9日(土) 15時~16時 会場:BOOKSHOP Kasper
〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢536-2 atelier kirigiris 2F S号室
Tel 080-5515-1023 
出演:温又柔(作家)、小島ケイタニーラブ(音楽家)
入場料:¥1500(1ドリンク付き)
予約方法・お問い合わせ:Tel 080-5515-1023(アオキ)
もしくは mail:info@kasper.jp まで。 満席になりました

【小島ケイタニーラブ】
1980年生まれ。ミュージシャン。2009年、バンド「ANIMA」としてHEADZからデビュー以降、ユニット「トワイ」の活動や、古川日出男をはじめ様々なアーティストとコラボレーションを開始。

【温又柔】
1980年 台湾・台北市生れ。作家。1983年より東京在住。2009年 自身の体験を投影させた小説「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作受賞。2011年小説集「来福の家」(集英社)を刊行。エッセイ「失われた『母国語』を求めて」を白水社ウェブサイトにて連載中。

http://www.hakusuisha.co.jp/essay/bokokugo.html






11月11日の絵本朗読会Pause

お店に入ってくるなり、絵本の世界に没頭するかわいい姉妹のお客さま。

atelier kirigirisさんの素敵なお庭でカタツムリを発見してくれたお友だちも。

10月の絵本朗読会は、悪天候にもかかわらずレインコートに身を包んだこどもたちや絵本大好きのご夫婦が遊びに来てくださいました。お足元が悪い中本当にありがとうございます。
早くもお問い合わせを頂いております絵本朗読会Pauseの予定は、、、
11月24日(日曜日)13:30~
12月15日(日曜日)13:30~  クリスマス会
12月の朗読会では、9月のイベントで大好評を頂きましたcloud kitchenさんのお腹も心も幸せになってしまうお菓子の販売も。

ご参加をご希望の方は
tel 08055151023 までお申し込み下さい。







2013/10/15

NADESHIKO BROOKLYNによるバードハウス作りのワークショップ、大盛況で終了しました。

出来上がったのは色とりどりの12個の巣箱。

小鳥やリスが入ったら店主にもこっそり教えて下さいね。
ご参加下さったみなさん、こどもたちに丁寧で温かいご指導をして下さった鈴木司さん、真琴さん、本当にありがとうございました。












読書の秋にふさわしい読み応えのある本をたくさん入荷しています。ページを捲っていつもと違う世界に触れる楽しさ。
陽光美しい午後の時間、本の世界へ遊びにいらして下さるのをお待ちしております。

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